2006-01-01から1年間の記事一覧

いつも見ている人だ。 選んで失った。 選ばずに得られなかった。 関係がないことを思い知らされる。 いくら思っても、共感しても、想像しても、 実際にそこで生きている彼らと同じにはなれないことを知っている。 そのことに嫉妬して、寂しく思っている。

「制作の時の心得」 ・あっと驚く(いいものを見て感動する)。 ・自然をよく見る。でもそれにとらわれない。 ・日常見なれているものを、もういちどよく見直す。 ・美は真似るものでなく、自分で見つけ出し創り出す。 ・巧くやろうと思うな、唯、全力を尽く…

私はあんたの犬じゃないんだよ。

深夜に雨音と雷鳴。

日記を整理した。 「言葉にできないということは、忘れてゆくということなんだな。 と、そう思った。」 ある本に書かれていた、このなんてことはない一文が、 なぜか胸に引っ掛かったまま残ってしまったせいだと思う。 そこに書かれている日々は、もうはるか…

昨日図書館からの帰りに見た夕焼けは、すごく美しかった。 今日の一曲「WALKING IN THE RHYTHM」FISHMANS

猫が異常な行動を取るようになってきた。 今日は水にさらしてあったこんにゃくを食べようとまで。 私の言うことをまったく聞かない。 自分でも何をしたいのかわからないけれど、 そうせずにはいられなくて惚けて繰り返す。 人間も動物もおなじ。 あぶなっか…

湯船に浸かりながら、包丁がまな板を叩く音を聞く。 午後10時を回るというのに、母はグラタンを作りフライを揚げる。 バスタオルを巻いて二階へと駆け上がり急いで着替える。 父はもうビールを一杯やっている。 家族揃って食卓を囲む。 大人になりたいと思っ…

多分きっと、すごく好きになった人を失わないためには、その人のことをそんなに好きじゃなくなるように、自分の心を仕向けなければいけないんだ。

いじめを苦に自殺をしたという女子中学生の遺書の筆跡が、 とても14歳の女の子のそれとは思えなかった。

売ってみて初めて、買うときにも感謝と遠慮を忘れなくなる。 それと同じで、作ったことがないから、生みの苦労を知らないから、 簡単に「よくない」と言い捨ててしまえる。 自分も何かを作り出す側に回り、少しでも悩み苦しんだことがあれば、 そしてそのと…

携帯電話を持たなくなってから気付いた。 番号をひとつずつ確認しダイヤルをプッシュする数秒間が勢いを奪う。 躊躇い逡巡し、妙に冷静になってしまうということ。 2、3回のボタン操作でコールが鳴り出す携帯電話とは訳が違う。 掛けないほうがよい電話を掛…

会えたらいいなと密かに願い続けていた高校生の男の子と話した。 彼は、私たちの高校時代を想像するとすごい人たちだったような気がすると真面目な顔で言うので、私はひどく驚いた。「それは買い被りすぎだよ。なにか勘違いしてる」笑いながら、でもはっきり…

帰りは、なんとなく違う道を選んで歩いた。最近よくそういう気分になる。見知らぬ路地をゆくと感じの良いカフェと古いタバコ屋を見つけた。カフェにはスーツ姿の男性ときれいな女性がこちらを向いて並んで座っていた。なんだか気後れがした。タバコ屋では、…

自分が、自分に一番失望しているし、幻滅している。 現実を突きつけられている最中だというのに、顔を思い浮かべてはどう話そうかを思案し、深刻そうに振る舞う自分の姿を頭の中に浮かべている。何とも向き合っていない。今目の前にいる人は、父で、父は私の…

国立博物館で開催中の京焼展を観に行く。 http://www.kyohaku.go.jp/jp/index_top.html 伝統を踏襲しながらも、その中に現代的とも見える斬新な意匠を試みている。明らかに遊び心を感じる。きっと楽しかったんだろうなと思う。良いと思うものに決まって共通…

「いろいろ考えたんだけど」 結果として行動に至らなかった場合におけるそれまでの過程は、「考える」と言ってしまってはいけないんじゃないか。そう思ってみると、日常安易に使っている「考える」という表現がほとんど使えなくなる。考えるのと悩むのは違う…

人の気持ちがわからなくてよかった。 なんとかやりすごす方法を用意しておくべきなのに、 そのときになってどうしようもなくしている。 歯の痛みと同じだ。 過ぎれば忘れていられるから、同じ痛みを繰り返してしまう。 これではなんのための音楽や映画や本な…

集合の円と円が重なり合う部分を見ている。 淡々と毎日を消化していくことは、本当はすごいことだと周りの者に見せられる人。物事に対して温度が高くも低くもないところと、腹の底に自信を隠していられる落ち着きが、とてもいいなあと思う。あんなふうに将来…

目が覚めて泣く。 夢でよかったと心底安堵する。 そんな夢を見たの、いつぶりだろうか。 決めたことだから、夢にも自分の言葉にも惑わされてはいけない。

顔や姿がきれいだったから、好きだったんじゃない。 物腰のやわらかさや、人に言って恥ずかしくない学歴を、好きになったんじゃない。 お箸をかたちんばに並べてしまう、 財布をどこにやったかすぐに忘れて出掛ける前はいつも探してる、 そんなところが、と…

聞き逃した言葉ほど、記憶に残るのかもしれない。

話したいことがいっぱいあるのに、 どうして一緒にいるときはいつも、 話す必要なんて、なんにもないような気持ちになるんだろう。 全部どうでもよくなってしまう。 私この曲好きなんだ。 今日の一曲「若者たち」サニーデイ・サービス

会うときはいつも、部屋の匂いをまとい連れてやって来るから 否応なく感覚が反応して、記憶が蘇ってしまうんだよ。 この頃見る夢は決まっていつもきみで、あの頃にない鮮明さで姿を現す。 見ているのは、現実ではもう決して叶えられない、私だけの続きなんだ…

ウソかホントウか。 実はそんなの、どっちでもいい。 嘘はつくこと自体に意味がある。 嘘をつく側は、相手にそれがバレているとわかりながらもつき通す。 嘘をつかれる側は、それが嘘だと知りながらも騙されてやる。 そして互いが、互いのその心情をわかって…

猫が、どんどん元気をなくしている。 死がそう遠くない時期に迫っている。 それでも私は人と会えば笑い、食べたいもので頭をいっぱいにし、爪の間の汚れを気にする。 猫が死んでも、きっと変わらずそうするのだ。 いなくなれば、寂しいだろうかと考える。 不…

「好き」の反対は「嫌い」じゃなくて、「興味がない」。

いくら会話を交わしても。 体に触れても。 時間やそこに流れる空気を共有しても。 知り得ないものがあること。 行けないところがあること。 見えないものがあること すら思い出せないこと。 『ロスト・イン・トランスレーション』 翻訳で、失われるもの。 「…

知るんだ。 「ありがとう」は 感謝や親愛を表すと同時に 距離を物語る言葉でもあるのだと。

沈黙の美徳を実践できない者。 私。