猫が、どんどん元気をなくしている。
死がそう遠くない時期に迫っている。
それでも私は人と会えば笑い、食べたいもので頭をいっぱいにし、爪の間の汚れを気にする。
猫が死んでも、きっと変わらずそうするのだ。


いなくなれば、寂しいだろうかと考える。
不在の存在を思う。
穴が開くだけだろう。
別に劇的な悲しみが自分を襲うわけではない。


速すぎる、飽和点に達するスピード。
感情が続かない。
意志などない。
気分だけ。
あるのはいつも気分だけ。