自分が、自分に一番失望しているし、幻滅している。


現実を突きつけられている最中だというのに、顔を思い浮かべてはどう話そうかを思案し、深刻そうに振る舞う自分の姿を頭の中に浮かべている。何とも向き合っていない。今目の前にいる人は、父で、父は私の為に苦言を呈してくれているのに。
私はこんなことも、相手の目を引くための道具にしようとしている。
連絡を取っていなくたって、会っていなくたって、こんなふうに心の中で逃げ場所にしているなら、結局それは相手への逃げ、もう繰り返すのはやめよう。
もちろん一人では向き合えないことがある。そんなとき人に話すことで助けになってもらえることがある。鏡に映すように、見えなかった自分を再度見つめ直させてくれることが、確かにあると思うから。
けれど今の自分の気持ちには、「相談」を口実に会いたい、気にかけてもらいたいという不純な動機が確実に含まれているから、それではきっと駄目だ。



今日はせめてひとりで夜をこらえよう。明日のことを考えよう。


「限界を知って、それを認めるのが怖いんや」
「宙ぶらりんのまま流されていく。そうやってみんな後悔してる」
「相談に乗ってもらえても、結局は友達もそういう目で見るし、そうやって人って離れていくんやで」


引き受けていくのは自分しかいない。
誰もなんとかしてくれるわけじゃない。