この人の書き方もか、うまいよな。
想像力にまかせて読ませるそれなんだ。
例えば、文章の後ろにある事実が透けて見える位置に自分がいた場合には、
実際を前にする度、こんなもんだよなぁと確認するはずだ。
これが本当だよと思う。それは決してがっかりじゃない。


こんなものは、いくらでもいいように書ける。
読むひとは、いくらでも自分の想像力で理想を投影して受け取ってくれる。


格好悪い、情けない、弱い自分、を見せること自体が何かのポーズになっている、そういうあざとさを感じる。


「自分が納得していればいい」
ずっと胸のうちで繰り返してた言葉を、あのとき友人が口にしてくれて、その重なりにはっとする。
彼にも言いたい、自分が納得していればいいんだよ、男はそこで無口が格好良いよ、がんばってくださいと。
でも私も二人の間で具体的な話ができない、こんなところに吐き出してるうちは前に進めない。


時間は自分じゃない何かの力って真実だ。